パラベンミックスとは

パラオキシ安息香酸メチル、 パラオキシ安息香酸エチル、パ ラオキシ安息香酸プロピル、パ ラオキシ安息香酸ブチル、パラ オキシ安息香酸ベンジルの5種類を含みます。

パラベンは主に化粧品、医薬品、食品などの防腐剤として広く使用されています。

 

ポイント

・スキンケア・メイク・ヘアケア・外用薬・ウェットティッシュなどの「パラベン」配合品を一旦中止

・医療機関や薬局では「パラベンでパッチ陽性」と申告し、同等品の無パラベン製剤に切替を依頼(軟膏はほぼパラベンフリー、クリーム・ローションはパラベン含有が多い)

・新しい製品は必ず全成分表示を確認

 

避ける・注意する成分名(ラベル表記)

・Methylparaben、Ethylparaben、Propylparaben、Butylparaben、Benzylparaben

・p-Hydroxybenzoates、p-Hydroxybenzoic acid esters、Paraben、パラベン

・複合表記例:「メチルパラベン、プロピルパラベン など」

 

注意する製品カテゴリ(代表例)

・化粧品・日用品

■化粧水、乳液、クリーム、ハンドクリーム、日焼け止め、ベース・ポイントメイク

■シャンプー、コンディショナー、ボディソープ、洗顔料

■デオドラント、ウェットティッシュ、マニキュア・リムーバーの一部

・医薬品・医薬部外品

■外用剤(軟膏・クリーム・ローション・点眼・点鼻・点耳の一部保存剤)、うがい薬

・食品・その他

■一部の食品・サプリ・衛生用品で保存料として使われる場合あり(成分表示を確認)

 

代替と選び方のコツ

・表示で「Paraben‑free」「パラベン不使用」「保存料不使用」を選ぶ

・保存料としては、フェノキシエタノール、安息香酸塩、ソルビン酸塩などが代替で使われることがある

■代替保存料にも個別に反応する方がいるため、刺激感や再燃があれば製品変更を

・スキンケアはシンプル処方を優先

■例:ワセリン、グリセリン、スクワラン、シアバター(無香料・無着色・防腐最小)

・使い切り・小容量・ポンプ式など汚染リスクの低い包装を選ぶ

 

ラベルでの見分け方(記載例)

・成分欄に「○○paraben」「パラベン」「p‑hydroxybenzoate」のいずれかがあればさける

・「Paraben‑free」表記でも、他の保存料や香料が強めなことがあるため全成分を確認

 

交差・関連の注意

・パラベン同士は相互に反応しやすい(ミックス陽性なら基本は全パラベン回避)

・まれに日焼け止めのPABA系(アミノ安息香酸誘導体)など他のp‑aminobenzoate系とは別物だが、敏感な方では感作がおこることがある

 

よくある落とし穴

・「低刺激」「ベビー向け」でもパラベン配合のことがある

・外用薬の基剤・保存剤にパラベンが入っている(薬局で切替相談を)

・ウェットティッシュやマスカラなど、意外なカテゴリでの配合

・「防腐剤不使用」でも実質的に精油高配合やアルコール高濃度で刺激が出るケース

 

使う前のミニテスト

・新製品は前腕内側に少量を2日ほど試用。赤み・かゆみが出たら中止

・目もと・口もと用は顔に使う前に必ず腕で確認

お花茶屋くじら皮膚科